ある特定の感染症の病原体(細菌、ウイルス等)の病原性を可能な限り弱める、あるいは無力化させたものをワクチンと言います。このワクチンを体内へと接種すると、その原因とされる感染症に罹患しなくても免疫がつくようになります。これによって、その後同様の病原体が体内に侵入したとしても、発症しにくくなるか、発症しても軽度で済むようになります。このように発症するリスクを、あらかじめ低減させるように行う対策のことをワクチン接種、あるいは予防接種と言います。
当院では、青梅市が実施する全額公費負担の小児の定期予防接種、費用の一部が助成される高齢者肺炎球菌ワクチンや高齢者のインフルエンザワクチン、MRワクチン(青梅市発行のクーポン券が必要)のほか、公費助成のない高齢者以外のインフルエンザワクチン、おたふくかぜ(ムンプス)ワクチンの接種を行っています。
風しんワクチンを受ける機会が1回もなかった昭和37年4月2日~昭和54年4月1日の間に生まれた男性は、青梅市が発行したクーポン券を使用することで風しん抗体検査が無料となります。その結果、風しんの抗体が不十分という場合は、1回に限り無料でMRワクチンが受けられます。
また上記以外の方で、19歳以上の女性で将来的に妊娠を予定、希望されている方とその女性の同居者、また妊婦と同居している方についても風しん抗体検査、風しん等予防接種に関して助成を受けられます。
上記の詳細につきましては、青梅市の公式サイトをご確認ください。
毎年日本では12月~3月の時期にインフルエンザが流行します。同疾患はマスクの着用やこまめな手洗い等、予防対策がいくつかありますが、最も有効とされてうるのがインフルエンザワクチンの接種です。
同ワクチンは、1回の接種による持続効果期間は約5ヵ月、接種から効力が発揮されるまでの期間は2週間程度かかると言われています。つまり同ワクチンをより有効にさせるためには接種時期も重要です。そのため効果をより高くしたいのであれば、流行のピークを迎える1月よりも少し前の12月中旬頃までに受診されるようにしてください。
なお青梅市では、高齢者等を対象にしたインフルエンザの費用に関しては公費による助成対象となっています。詳細は、青梅市の公式サイトをご参照ください。
肺が病原体(細菌 等)に感染するなどして炎症を起こしている状態が肺炎です。発症の原因はさまざまあるわけですが、成人の肺炎罹患者さまで最も多いのが肺炎球菌と言われています。また肺炎は、日本人の死因第5位となっていますが、死亡者の大半は65歳以上の高齢者です。そのため高齢者等の肺炎球菌ワクチンの接種は、定期予防接種扱いとなっています。青梅市でも1回限定ではありますが、肺炎球菌ワクチン(23価)の一部公費助成となっています。ただし、これまでに肺炎球菌ワクチン(23価)を接種したことがない方、当年度で65、70、75、80、85、90、95、100歳になる方など、全ての高齢者を対象としていませんので、詳細につきましては青梅市の公式サイトをご確認ください。
なお定期予防接種の対象外という方でも、全額自己負担にはなりますが同ワクチンを接種することは可能です。ちなみに再接種を希望される方で、前回の接種から5年以上の間隔を空けずに打つとなると注射部位に強い痛みが現れるようになります。